2008年09月04日

日本酒の歴史

日本酒は、日本の弥生時代の稲作の始まりと共に造られるようになった、などと言われることも多いのですが、これは少し間違っています。現在の研究では、日本の稲作の始まりは縄文時代にさかのぼると言われています。
そして、日本酒についての1番古い記録は、紀元前3世紀の中国の歴史書に見ることができます。
その中国の歴史書には、誰かが亡くなった時には、人が集まって歌舞飲酒するという風習が書かれています。
つまり、その当時から日本酒があった、と考えられています。

日本の歴史書で日本酒の記述を発見するのには、かなり歴史が進まないといけません。
日本で最初に文字で日本酒の記述がなされたのは、10世紀に作成された「延喜式」になります。
延喜式の中では、日本酒を飲んでいたということにとどまらず、当時の日本酒の造り方まで書かれています。
この時代には、日本酒はまだ高価な物であったようです。
農耕祭礼、豊作予祝や収穫感謝の祭りの時だけ酒を造り、神に対して感謝の意と共にお供えをするといった、儀式用としての酒造りが主流だったようです。
もちろん、その後、お酒を下げてみんなで飲んでいたようではありますが。

その後室町時代になって、政府が積極的に酒造業を支援し始めました。
この頃から、主に飲用としての日本酒造りが始まっていったようです。

その後日本酒造りにとって技術革命ともいえる時代がきます。
15世紀から16世紀ごろ、三段仕込・火入れといった、現代の日本酒造りにとっても特徴的な技術が続々と開発されました。
これらの技術は奈良の寺院で僧侶によって完成されていたと言われています。
僧侶と日本酒というと意外な取り合わせに思われますが、これは鎮守さまにそなえるためのお酒が必要になるからだということです。
やはりここでも儀式のための日本酒が技術を生み出す原動力となったわけです。

当時のお坊さんは地域の中の中心的存在でもあり、旨い日本酒を造って信徒の信頼を得るために技術をみがいたと考えられています。
16世紀終わり頃、それらの技術の集大成ともいえる「大和緒白」という日本酒が誕生しました。

そして17世紀以降になると酒造家が記録した酒造技術に関した文章が大量に作られるようになったようで、現存している日本酒に関する書物はこのころを境に激増します。
その中には、1661〜1673年の寛文年間に、京都や大阪で酒造りの勉強をした人の奥さんの筆記録といった貴重なものも残されています。

日本酒は、沢山の蔵元達に守り、継承され、発展しながら、今日まで長い間日本人に愛されてきたのです。
タグ:歴史 日本酒
posted by nihonsyu at 13:48| 日本酒の歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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